リフォームなど改修工事において、内装材をクロスから塗り壁に変えたいというご要望はとても多くあります。
昨今での健康志向においては、今後も需要が増える見込みです。
しかし、その際の疑問として「剥がす?剥がさない?」どちらが良い?論争があると思います。
今回はOK-DEPOTが塗り壁材メーカーとして注意するポイントを解説していきます。
まず、OK-DEPOTの推奨工法からご案内いたします。
内容:既存クロスを剥がし、LBS(塗り壁用下地紙クロス)に貼りかえる
・クロスを残す or 剥がす べきかの判断がしにくい
※専門家による調査でもしない限り、現況のクロスの劣化具合は見た目だけでは判断しにくく、結果として「やってみなければ分からない」という状態となり、最適解とは言いにくい。
また、どちらを選択したとしても、塗り壁施工の前に下地処理の労力とコストが発生する。
・経年で既存クロス自体の剥がれリスクがある
・既存クロスの汚れやカビが浮き出るリスクがある
・既存クロスへの付着強度不足(塗り壁材自体の剥がれ)のリスクがある
※特に表面加工(撥水、耐水、調湿、消臭)処理がされているものは要注意で既存クロスを見ただけでは判断がしにくい
・クロスの状態が良好だとしても、剥がれ防止のタッカー処理や部分的な補修など結果として下地処理は必要
・綺麗に均一に剥がれにくい
例)綺麗に剥がれる、クロス裏紙が残る、石膏がむき出しなど部分的にバラバラの状態になりやすい
・下地表面が均一でない場合は、水引きが異なる為色ムラになるリスクが高い
・下地処理として、水引調整やアク止め、シミ止め用のシーラーやパテの下処理剤の施工でコストがかかる。
・シーラーやパテ処理後の乾燥時間(インターバル)待ちで施工日数も余計に掛かる。
いかがでしたでしょうか。
珪藻土や漆喰などの塗り壁材を美しく仕上げるには、下地造作が肝となります。
特に改修工事の場合は適切な下地造作の選定が不可欠です。
「コストを優先し、結果として高くついた」とならないように、本ブログを検討材料の一つとして頂けますと幸いでございます。
OK-DEPOT 荒木 恵