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「日常の一コマ ~試作品製作~」

  • 日常の一コマ ~試作品製作~

  • 投稿日:2025年12月31日 カテゴリー:LOHAS material | 造作家具
  • こんにちは。2025年も最終日となってしまいました。

    本当に時の流れるのは早いと感じる今日この頃。

    先日、エアコンカバーをつくれないかとの声をいただきました。今回はそのエアコンカバーの試作品のお話です。

    エアコンと横並びの形で吊戸棚を配す予定とのこと。エアコンがむき出しよりも木製カバーを付けることでスマートにならないか、吊り戸棚との一体感を出したいというような狙いがあるように感じます。

    サイズはおおよそ決まっていて、前面のルーバー部分はマグネット等により脱着希望。

    私はどちらかというと作家タイプではないので、このようにある程度条件がある中での商品開発は大歓迎です。

    ということで、今回の試作をまとめると

    • 壁付けだけでなく場合によってはエアコンに載せることも想定し、つくりはシンプルに軽量化も目指したいところ。→箱にしない、板部分は最小限の側板のみか。
    • 個性がでるのは前面のルーバー部分。
    • 適度に目隠し効果があり、遮りすぎるとエアコンの機能低下につながるため横桟の間隔は粗目。
    • 完全に主観だが、風の流れを考えると横桟は細目で断面が四角■より斜めになっている方が良い気がする。→横桟は社寺建築の連子格子で見られる正方形を45度転ばして見付が菱になっているもの(菱子)をイメージして、断面が◆になるようなデザインとした。

    となり、画像のような感じになりました。

            

     

    試作や新商品を考えるとき、いつも思い出されるのは、師匠の

    「家具は生活の道具だよ。」

    という言葉です。道具である以上、使いやすくなけれなりません。また、使っていて楽しくなったり愛着がわくような、決して着飾っていない中に美しさがあるものが理想的な家具で、そう思ってもらえる家具つくろうとしていたことを、背中で教えてくれたのが私の師匠です。私の家具づくりの土台でもあります。

    いろんなタイプ、思想をもった作り手がいます。条件のないところから閃きや感覚から生み出す作家タイプや、デザイン先行で使い勝手を後から落とし込むタイプ等々。新しいものをつくるとき、その個性が反映されたものが製作物に表れるので面白いですよね。今回は私が試作しましたが、別の人がつくると全然違うものになっていたでしょう。実際つくっていなくても、他人のつくったものには感じるところはあるはずで、その声をまた次の試作に反映させての繰り返しで、「良い商品」が生まれるものと私は思います。

    もちろん、工芸品をつくっているわけではないので、原価的部分、生産効率、価格設定などのバランスをとることも重要ですね。

    さぁこの試作、これからどう変化していくのかでしょうか、楽しみです。課内やその他いろいろな人の意見を聞きながら、練り込んでいきたいですね。

     

    寒さも厳しくなってきました。体に気を付けて、よいお年を‼

     

    開発課 ヤマダ アキラ