「910mmなどの短い板を使ったフローリングは、床鳴りしやすいのでしょうか?」
というご質問をいただくことがあります。
フローリングの長さが床鳴りの原因になると考える方は少なくありません。
しかし、結論から言うと、板の長さは床鳴りの直接的な原因ではありません。
まず明確にしておきたいのは、床鳴りの発生しやすさは
板の長さによって左右されるものではないということです。
床鳴りを引き起こす本当の要因は、「無垢材そのものの性質」と「施工の精度」という、
大きく2つの側面にあります。
床鳴りの原因をさらに詳しく見ていくと、主に以下の3つに分類できます。

無垢材は、湿度変化に応じて膨張と収縮を繰り返します。
この動きによって、フローリングの板同士を接合している凹凸部分(サネ)がこすれ合い、
「キシキシ」という音が発生することがあります。
これは「実鳴り(さねなり)」と呼ばれ、無垢材特有の自然な現象です。
欠陥ではなく、多くの場合、四季を通じて木が環境に馴染むにつれて自然に落ち着いていきます。
防ぐことができる床鳴りの原因として、最も重要なのが施工の精度です。
LOHAS materialの無垢フローリング施工では、床鳴りを防ぐために以下の点に注意を払います。
工場で日本の住宅環境に適した含水率まで適切に乾燥されたフローリング材も、湿度の高い現場に搬入されすぐに施工すると、急激に湿気を吸って膨張し、床鳴りを起こしやすくなります。
このリスクを避けるために、施工前に現場の環境に木を馴染ませる「慣らし置き」の工程が非常に重要になります。(その具体的な方法については、冬の施工に関するこちらの記事で詳しく解説しています)
LOHAS materialでは、床鳴りのリスクを最小限に抑えるため、日本の住宅環境に適した安定含水率である10%(±2%)まで、フローリング材を徹底的に乾燥させてから出荷しています。
高品質な材料が、高品質な施工の基礎となります。
無垢フローリングの床鳴りを防ぐ鍵は、板の長さではありません。
それは適切に乾燥された高品質な製品と、そして何よりも施工要領書に沿った施工にあります。
無垢材の性質を理解し、施工説明書に記載された手順(慣らし置き、クリアランスの確保、適切な下地処理と接着・固定など)を遵守することで、板の長さに関わらず、気になる床鳴りのリスクは大幅に低減できます。
長く快適にお使いいただくために、製品選びと確かな施工が最も重要です。
LOHAS material無垢フローリングのご購入やお問い合わせはこちらから
営業購買課 ヤマトミミナコ